レーシックは両目に限ったことではない


レーシックは両目に限ったことではないブログ:2015/11/02


1週間くらい前、二ヶ月振りに母親が帰ってきた。

「お父さんの還暦祝いをするんだけど、来てくれる?」

親父の勤務地が変わって、
母親は親父と渋谷へ行ってしまった。
そして、母親はときどき一人で渋谷に帰ってくるのだ。

母親が戻る日…
私は仕事で休めなそうにないから無理だと言うと、
母親は寂しそうな顔で家を出ていった。

私は家で一人ぼっちになると、
母親には悪いことをしたなぁ…と後悔した。

沈んだ気分を吹き飛ばしたくて
私はテレビをつけた。

司会者とゲストが楽しそうにおしゃべりしている。
その遣り取りで、
私はゲストが司会者から電報を受け取っているのが気になった。

「そういえば、電報という手があるな!」

親父の還暦祝いに、
私は真っ赤な鳳凰が羽ばたいているデザインのカードを選んで、
メッセージを添えて贈ることにした。

親父の還暦祝いが行われた翌日、
母親から電話がかかってきた。
母親の声はいつもより弾んでいた。

「ありがとう。電報届いたよ。
感情をあまり出さないお父さんの久しぶりの笑顔が見れたわ」

「お父さん、喜んでくれたんやな」

「当り前よ。お父さんね、メッセージを読んでからしばらくの間、
鳳凰にみとれていたわ」

おしゃべり好きの母親の話はいつものように脱線し、
なかなか話が尽きなかったが、
ようやく電話を切ることができた。

母親の声が聞こえなくなると、
今度は親父の姿が浮かんだ。

今頃
座敷に胡坐をかいて愉快な顔で
親父は日本酒を飲んでいるのかなぁ…

その横で、あの真っ赤な鳳凰は羽を休めていることだろう…


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